オペラ歌手 丹呉由利子blog

メゾソプラノ 丹呉由利子のブログ

第九in名古屋

12月の頭は、名古屋で第九を歌わせて頂きました。

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指揮の山下マエストロは、数年前に藤原歌劇団の「I Capuleti e i Montecchi」でロメーオのアンダーをしていた時にお知り合いになりました。

今回第九のソリストとして呼んで頂きとても嬉しかったです。

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そして、会場となった愛知芸術文化センターもとっても素晴らしいホールでした。

第九はアルトのソロパートが少ないので、今度はもっと沢山このホールで歌いたいなぁ、なんて事を合唱さんの熱唱を聴きながら考えていました。

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客席はなんと満席。名古屋のエネルギーを感じました。鎌倉も頑張りたい…。

百合と孔雀 in大倉山記念館

かれこれ人生の半分以上を仲良しの友人として過ごさせて頂いてるマユラ玲奈さん。

 

高校を卒業した後、日本の音大には行かずに声楽の勉強を続けてイタリアに旅立ち、コンセルを修了した彼女と大倉山記念館でデュオコンサートを開催しました。

 

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大倉山記念館横浜市の施設なのですがとても素敵な空間で…

 

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コンサートのイメージを膨らませるのも楽しかったし、ご来場頂いた皆様にも好評で嬉しかったです。

 

今年の秋はソロのコンサートをさせて頂く機会が多かったのですが、これはデュオコンサートという事で、cosi fan tutte や ホフマン物語辺りから二重唱も採用しました。

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個人的にはドン・カルロのエボリのアリアを始めて人前で披露したのがちょっとしたチャレンジだったかなと思います。

また、一緒に歌いたいな。まゆちゃん♡

 

コンサート前日、発熱。

明日は旧友とのデュオコンサートの本番!

そして現在発熱中…。ちーん(←古)

喉をやられていないのが不幸中の幸いです。

 

ここの所、体調管理の悪さが原因で周りに迷惑をかける事が多いので来年は暮らしのリズムを少しゆとりのあるペースにしないといけないのかも知れない。

 

学生の頃は本番回数も少なかったけど、仕事が増えれば不調の中で本番を迎える事だって当然増える。

 

私の、まだまだ駆け出しの赤ちゃんの様なキャリアの中で、一番辛かったのは気管支炎と副鼻腔炎のダブルコンボの中で歌ったケルビーノでした。

 

只でさえオケとズレやすい1幕のアリアに、走って寝転んで隠れて、とにかく動き回らなければいけない演出。「オレに合わせろ」的な指揮のマエストロ(素晴らしいキャリアのマエストロでしたよ!合わせられなかったこちらが悪い)、気管支炎で弱った肺にどんどん上がる息…。

 

次に辛かったのは、今回と同じ様な症状の中で出演した新国立劇場のガラコンサート。

鼻水と発熱が治らない中で、病院に行った帰りに記録的な豪雪で電車5時間ストップ。からの、バス運休で大雪の中を徒歩1時間かけて帰宅。

 

けれど、ケルビーノはとりあえず大きな事故なく歌いきったし(その時のDVDは死ぬ間際にしか見る勇気はないけど)、ガラコンの方はそれまでの本番の中で皆様から一番褒めて頂けた本番でもありました。

今でも「あの時が一番良かった!」なんて言う人もいるくらい。

 

当たり前だけど身体って生身なので、その都度調子は違うし、どんな体調の時にどういう対処をすれば良いのかをこの二つの公演で学べたのは幸いでした。何か障害があった方が燃えるタチの様です。

39度の発熱の中で主役を演じて拍手喝采だった先輩もいらっしゃいました。

 

何が言いたかったかといえば、どんなコンディションでも明日は必ず良いコンサートになりますよ。

って事です!!!!

皆さま、どうぞ楽しみにご来場下さいませ。

……くれぐれも風邪には気をつけて…。

 

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ちなみに、今日ついでにしてもらったアレルギーチェック。

あると思い込んでいた猫にはなくて、まさかの犬にだけ反応が…。

ショックーーーーー!

 

…さ、寝よ寝よ。

 

 

 

日本歌曲

先日、鎌倉某所でコンサートをしてきました。

 

プログラムはこんな感じ。

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アンコールに「竹とんぼに」と「小さな空」を添えました。

 

師匠も、出身大学も、イタリア物を得意としているので今まであまり日本歌曲や日本オペラを歌ってこなかったのですが、ここ一年ほど

「日本物も、いいっ!」

と、思う様になっています。

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音楽からあふれてくる日本特有の情緒が何とも心地よく、歌えてとても幸せでした。

今後は日本物に接する機会もありそうなので、しっかり向き合って行きたいと思います。

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日頃使っている言葉ですが、とても深くて難しい言語ですよね日本語って。

歌には直接関係ないですけど小さい頃、色や雨や雲の呼び方の種類が多いのがとても好きでした。

 

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次回のコンサートは、打って変わってスペイン語とフランス語とイタリア語ですー。

 

 

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↑リハ中のきくちゃん♡

 

STAND UP ! CLASSIC 2018

赤レンガ倉庫の特設野外ステージにて、表題のフェスティバルに参加して参りました!

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自称・晴れ女パワーを存分に発揮して、とても良いお天気に恵まれました。

 

私はカルメンのセギディーリャと、オペレッタ「こうもり」からシャンパンの歌、そしてミュージカル「レ・ミゼラブル」から民衆の歌を歌わせて頂きました。

 

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野外でマイクという、普段とは違う環境でしたが、マエストロの岩村力さんに支えて頂き、フレッシュなオーケストラの皆様と楽しく共演致しました。

 

(ステージ横のモニターが想像以上に大きくて観客席からも良く見えたのか、いらしていた理事の先生からビキニ跡について突っ込まれました…。)

 

日頃のホールで行われる演奏会とは違うリラックスした空気の中で、ほぼ満席のお客様に聴いて頂く事が出来てとっても気持ちが良かったです。

もちろん、クラシック音楽はホールでマイク無しで声を届かせてこそ本領発揮する芸術ですが、これからの時代にはこういう機会もどんどん増えたら良いなと思いました。

企画なさったeイープラス様、素晴らしい演奏機会をありがとうございました!

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演奏終了後に出演者全員で。

 

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ミュージカル俳優の伊礼彼方さん、ソプラノの小林沙羅さんと。

 

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とってもチャーミングなプリマの沙羅ちゃん!

 

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いつもお世話になっているテノールの中井亮一さん。

 

今週末は打って変わって、子供向けコンサートでっす!

 

あ、最近ヘアカラーを変えました!ちょっと派手かな…

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デジタル!

気がつけばもう8月。

9月から始まるラッシュに向けて、譜読みやら暗譜やらに忙しくなってきました。

 

秋から冬にかけてコンサートが二本、野外フェスにコンクールの本選に第九にMessiahに受けたいオーディションもたくさんあって、勉強する楽譜もエゲツない量。

 

「今日はこの曲を練習しよう」と持って出る楽譜をチョイスして出かけても、いざ練習するタイミングになると他の曲がやりたくなったり、かと言って全部持ち歩くとバックが重すぎて腕にめり込んで痛くなるし、必要最低限の楽譜だけでもそこそこ重いからお気に入りのバックもすぐ傷んでしまって悲しい。

毎日重いバックを持って電車で稽古場に向かうと肩は凝るし、稽古が始まる前にすでに疲れちゃう。

 

と言う事で、ザ・デジタル‼︎‼︎‼︎

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私は、師匠から「楽譜は財産」と教えられて育ったので楽譜は絶対に紙派。

 

だけど、ご一緒した歌い手の方がiPad Proを使っているのを見て、惚れ込んでしまって…ついに手に入れて、ここ2日間の空き時間で自宅にある今まで溜め込んだコピー譜とアリア集の中の歌う曲を、ぜーーーんぶiPadに保存しちゃいましたっ!

 

iPad一つでスキャン出来る、PDFにして保存出来る、スラスラ書き込める、蛍光ペンでするみたいに自分のパートにマーカー出来る、書き込みをフリクションみたいに消せる、メールに添付して送信出来る、譜めくりも違和感など特に無し!

 

か、、、快適!

 

今まで通り、紙の楽譜はもちろん入手するし保管もするけど、これからはこれ一台で家にある楽譜を全て持ち運べる。

とはいえ、オペラの稽古現場にはさすがにスコアを持っていくつもりだけど、やろうと思えばフルスコアも全部取り込める。

これは、色々捗りそうー!!

ちなみにApple Pencilは買って頂いちゃいました。

ありがとう♡

 

 

 

 

 

 

 

浮気なオペラ

昨日、「オペラ・レクチャー・ガラ・コンサート 浮気なオペラ」が無事終演致しました。

ご来場下さいました皆様、ありがとうございました。

 

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ソプラノ中畑有美子さん
ナレーション新田恵海さん、ソプラノ大橋郡子さん、バリトン加耒徹さん、ピアニスト松岡あさひさん、テノール市川泰明さん、プロデューサー塩崎春彦さん。

 

モーツァルトの三部作、「ドン・ジョヴァンニ」「コジ・ファン・トゥッテ」「フィガロの結婚」からそれぞれ抜粋でレチ、アリア、重唱を披露する形式のコンサート。

 

エルヴィラのアリアを歌いーの、ドラベッラの二重唱を二曲歌いーの、ドラベッラのアリアを歌いーの、マルチェッリーナの二重唱を歌いーの、ラストにはケルビーノのVoi che sapeteでコンサートのトリを務めさせて頂きました。

これからも長く続く(と、思われる)歌い手人生の中で、コンサートのトリでケルビーノを歌うなんて後にも先にも今回限りなんじゃないかと思います笑

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(終演後、みんなで)

 

エルヴィラのMi tradì quellalma ingrata は、わかっちゃいたけど想像通りの何曲でした。エルヴィラの苦しさが、そのまま曲の難しさになりました、みたいな。それでも、モーツァルトの曲の中でも指折りの好きな曲で尚且つメゾの私には歌う機会は滅多にないので、歌わせて頂けて嬉しかったな。

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(フィガロの結婚トリオ)

 

コジ・ファン・トゥッテは正直、物語の良さはイマイチ分からないんですが(←失礼!)、モーツァルトの音楽が素晴らしいからドラベッラも楽しかったです笑

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(素敵な伯爵様と。ドレスで撮れなくて残念 笑)

 

そして、コンサートのトリとなったケルビーノ。

Voi che sapeteは曲の作りが完璧すぎる余り、学生時代からとても苦手で、最近ようやく人様の前で歌う事を自分に許せる様になりました。

モーツァルトってやっぱり凄いって事を再認識した一日となりました。

 

モーツァルトの良さが分かれば分かるほど、それを表現しきれない自分の未熟さがもどかしいですが、精進して行きたいと思います。

 

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(昭和レトロな楽屋♪)

 

マルチェッリーナは母の結婚式のドレスでした笑

この後、怒涛の早替えでケルビーノに。

メゾって、楽しい。

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(とってもキュートな声優の新田恵海さんと)